縦縞と横縞のパターンをプロジェクタで投影し、物体の3次元形状を推定する方法として、位相シフト法がある。
まず、位相シフト法による物体の高さ推定の式の導出は以下の通りである。
ここで、I(x,y)は画像のピクセルx,yの輝度値であり、\phi(x,y)はピクセルx,yに写っている物体の位相(高さ)である。
この位相シフト法を、鏡面物体に適用する場合、鏡面の反射特性(入射角と反射角が等しい)を考慮する必要が出てくる。その反射特性を利用した位相シフト法に Phase Measuring Deflectometryがある。
Phase Measuring Deflectometry: a new approach to measure specular free-form surfaces, M. C. Knauer et al., Photonics Europe, 2004
まず、鏡面物体は局所的にみれば、入射角と反射角が等しい関係を利用し、傾き\alphaにより生じた位相zと、\alphaと距離dの関係式が導きだせる。
あとは、この位相z(論文ではψ)を、位相シフトで求めて、上記の関係式を用いて¥alphaに変換すればよい。ただし、距離dが必要になるのはまずい。